蕎麦は身近な自然食|八王子の手打そば車家

  • TEL: 042-676-9505
手打そば 車家
  • そば
  • 入口
  • 鴨南蛮

――― 旧目黒家住宅を移築した店舗 ―――


福島県南会津郡只見町字石伏、豪雪地のこの地方は、かたくりが春を告げ、こぶし、桜、藤の花がいっぺんに我先にと咲きます。夏は清流に鮎、秋は全山紅葉、冬は早く訪れ、また深い雪の中にあります。

初めて訪れたときには雪は軒の下を余さず埋め尽くし遠めに屋根だけが私を迎えてくれました。昭和61年に移築して以来、この場所に小さな田舎を作りたいという想いで参りました。

外観だけでなく店内にも、なつかしくあたたかな空気の流れる場所を…

磨き上げられた太い柱、高い天井、囲炉裏の周りに集う声…

今では貴重となりました、日本建築の文化が流れる空間に身をゆだね、蕎麦を手繰り、酒杯をかたむけ、友と語らう。

ゆったりとした時間ををお楽しみくださいませ。

車家店主

――― 「目黒家」民家再生物語 ―――

  • 理念の中の二つの目的

    人は生まれた土地で一生を親子共々送れれば、こんなに喜ばしいことはありません。
    地方出身の方々が移り住む多摩ニュータウンエリアで伝統食の蕎麦を通じ、何がお役に立てるか思案しました。
    「おふくろや親父どうしてるかな…」
    そんな思いに駆られる空間で、田舎と都会、それぞれの思いを結んであげたい。
    安心安全な蕎麦、料理を落ち着いた文化の漂う空間で楽しんでいただきたい。
    そんな想いから田舎の民家を移築再生しようと思いました。

  • 人が家を造り、家が人を育てる

    大工さんたちが家を造る、その家を丁寧に拭き掃除して、野の花を生ける、きれいな穏やかな家には穏やかな人が育つ、家が恩返しをしてくれる、会津、只見の目黒家も"小さな田舎をつくる"思いの中心に据えるにふさわしい御家族でした。
    「家を頂いてゆきますが、おじいちゃんの人柄も頂いてゆきます」
    物置の陽だまりでアケビ細工を編んでいる八十半ばを過ぎた宇太次さんにお伝えしました。
    昭和58年、その年は何時にない大雪でした。

  • 家作り手伝帳

  • 逆さ柱の話

    目黒家住宅の客間の右窓の柱は逆さです。これは老子の'足るを知る'、満ちる一歩手前で充分満足しなさいという子々孫々まで家系が続く教えからきています。
    よいものを作りますと物に命が宿ります。目黒家住宅も本来、ダム下に沈むか焼却されたと思いますが大事に手入れされてきた想いがこうした性格を持って現在車家になりました。

    この建物は目黒様をはじめ再生に携わった人々の作品でもあります。
    多くのお客様がこの思いを感じて頂き楽しんで頂ければ本当に嬉しいです。